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バイエルンの交通網

古来よりバイエルンは、交易の中継地であった。そのため、交通網の不断の拡張整備が、大きな意味をもった。「鉄のカーテン」崩壊以来、バイエルンは世界ぐるみの往来の目まぐるしい中継地と化した。今日、ミュンヘン、ニュルンベルク、アウグスブルクの空港は、全世界へ直結するサービスを提供している。

　ドナウ河をはじめとするバイエルンの主要河川は、かつて中世ヨーロッパとオリエント世界を結んでいた。中世には、ドナウ河沿いのレーゲンスブルクが、オリエント貿易の中心地となった。1992年、ライン−マイン−ドナウ運河の貫通で、北海から黒海への水上交通が開通し、バイエルンは、国際的な海港にも直接にアクセスできるようになった。ドナウ河航路は、ますます観光の目玉となりつつある。

　アルプス越えの道は、すでに2000年以上前にローマ人が踏破した。以来、アルプスの南北を、人々が徒歩や馬上や車輛を駆して盛んに往来するようになった。今日に至るまで、ブレンネル峠とブレッシェン峠は、ドイツとイタリアを結ぶ交易・観光の主要ルートである。そのため、バイエルンからこれらの峠に通じる支線道路はしっかりと態勢を整えている。